【アルデヒド】#2 フェーリング反応と銀鏡反応

有機化学

こんにちは、かめです。本日はアセトアルデヒドの反応でよく聞かれるフェーリング反応と銀鏡反応について扱いたいと思います。

アルデヒドの還元性

アルデヒド酸化されてカルボン酸になりやすく、この時相手の物質を還元します。つまり、アルデヒド還元性を持ちます。

このアルデヒドの還元性を確認する方法として、フェーリング反応銀鏡反応が用いられます。

フェーリング反応

フェーリング反応は、アルデヒド還元性を持つ糖類の検出に使用される化学反応です。この反応は、酸化剤としてのフェーリング試薬を用いて行われます。
この時、フェーリング試薬としては、硫酸銅(II)溶液アルカリ溶液(通常はナトリウムまたはカリウムの水酸化物)、およびロッシェル塩酒石酸ナトリウムカリウム)から構成された試薬を用います。

フェーリング反応式:

この反応式では、R-CHOアルデヒドCu²⁺銅(II)イオンOH⁻水酸化イオンを示します。反応の結果、銅(II)イオン酸化銅(Ⅰ)Cu₂O)に還元され、特徴的な赤色の沈殿が生成します。

試料の準備:
アルデヒドまたは還元性を持つ糖の水溶液を用意します。

フェーリング試薬の調製:
硫酸銅(II)溶液とロッシェル塩を含むアルカリ溶液を混合してフェーリング試薬を作ります。

反応の実施:
試料をフェーリング試薬に加え、加熱します。

観察:
赤茶色の沈殿銅(I)酸化物)の形成を観察します。

銀鏡反応

銀鏡反応は、アルデヒドの存在を検出するための化学反応です。この反応はアルデヒドを銀の鏡のように輝く銀の沈殿に還元します。
銀鏡反応に使用される試薬は、アンモニア性銀(I)溶液トレンス試薬)です。この溶液は、硝酸銀アンモニア水を反応させて作られます。

反応式:

この反応では、R-CHOアルデヒドを、[Ag(NH₃)₂]⁺アンモニア性銀イオンを表します。反応の結果、銀が還元され、ガラス器具の内壁に鏡のような輝く銀の沈殿が形成されます。

試料の準備:
アルデヒドの水溶液を用意します。

銀鏡試薬の調製:
硝酸銀溶液アンモニア水を加え、アンモニア性銀(I)溶液を作ります。

硝酸銀水溶液にアンモニア水を加えると、褐色の酸化銀の沈殿が生じます。

更に、アンモニア水を加えると錯イオンを作り沈殿が溶けて無色の溶液となります。

この溶液がアンモニア性硝酸銀水溶液です。

反応の実施:
試料をアンモニア性銀(I)溶液に加え、加熱します。

観察:
鏡のように輝く銀の沈殿の形成を観察します。

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